僕の流転日記4-拾う神あり-

優しいけれど、決して柔軟ではない社長の下、
僕は働き始めた。
上司は僕を評価しておらず、その上司と社長が
仲が悪く、働きやすかった訳ではない。

でも、前の会社でマジで死にたくなった僕
にはマシな環境だった。死ぬ恐れがないから。

そのうち数ヶ月で上司が本社に戻った。
その後も大きな売りもなく、しばらく過ごして
いたら会社の存続がマズイと言われ、本社に
籍のない僕は転職を迫られてしまった。

全く何も出来ず、単にシステムのバグを発見し
ては指摘するもしくはマニュアルを作る日々。
社長には力になれなくて申し訳ないと思った
けれど、営業フェーズでも無かったし仕方ない
気はする。

退職して、10年も後にこのシステムのブームが
来るとは思いもよらなかったな。
とことん、運がないなぁ と思いながら転職活動
を営業時間にやっていいと許可されたので、
色々また活動をした。

その時、どこに受かったのかはあまり覚えて
いないけれど、キャリアの下地になる会社に
ほどなくして受かる事になる。

ここが僕の医療との関わりの最初で、10年も
経ってるけれどまだ医療界にいる。
会社は食事指導で医療費を抑制しようと管理
栄養士を雇用して、患者の食事日記を添削する
サービスを提供しつつ、フリーのレシピ集を
診療所に発行し始めていた。

聞けば、生活習慣病は実は内科の診療所に薬を
もらいに来ていて、収益の基盤になっている
らしい。
その生活習慣病の方々に、簡単に御飯を作って
もらう為の低カロリーかつ減塩レシピを定期的
に出していく予定らしい。
こんな会社見た事もないし、そもそもジャンル
が分からない。
けど、間違いなく人の役に立っていて、広告
だって食品メーカーから集めるのは割と出来
そうだ。

そこに早めにジョインすれば僕は第一人者に
なれる訳だし、今までの悔しさをぶつけて
やろう!と思った。

すぐにゲームプロモ会社に断りを入れ、その
会社にお世話になる事にした。
これまた壮絶な体験をしつつ、僕は燃焼し
尽くした実感だけは8年後には得る事になる。