僕の流転日記9-大企業へ そしてつまらない争いの日々-

僕が次に選んだ会社は、日本で唯一の病院
スタッフ向けのサービスを提供している会社
だった。
その会社は、上場会社の傘下にあった為、財務
状況は良好と考えられたし、何より大企業を
肌で感じてみたかった。

前の会社では、行き着くところまで行って
しまった実感があり、何をしたら良いのか
分からなくなってもいた。

希望を持って僕は新たなミッションに挑んだ。
初めて製薬会社にアプローチもしたし、前の
会社では直接仕事が取れなかった大手メーカー
とも仕事が出来た。
狙いを持ってWeb代理店にアプローチして協業
体制も作り定期的な仕事を頂く様にも出来た。
しかしここでも問題がすぐに出てきた。
信頼する上司が退職した事で、経営陣が僕らの
営業に口出しを激しくする様になったのだ。
ただ、この経営陣、何故か自分達のいる業界の
事を勉強する事もせず、頭ごなしに命令する
だけだった。何故か新しい事を企画するのも
極端に嫌い「コストがかかるから、企画する時
間は営業に当てろ。と言うか、企画自体しない
で動け!」という方針だった。
今時、付加価値もなくあり物を売る奴、広告
業界にはいないし、それでは単価を上げられ
ない。
しかも、製薬会社をアプローチする事に僕を
専念させ、他の業界には行くなという指示まで
が社長から飛んできた。
一見集中出来てて戦略として正しく見える。
でも、製薬会社が絶対に僕らを選ばない理由が
明確にあるにも関わらず、製薬会社専念は意味
が分からない。これはサービスが全国にない為
で、その課題がクリアされなければ個人の努力
なんて無意味という事を意味する。
それを何度訴えても分かってもらえなかった。

その時、僕にはライバル(相手が勝手に思ってた
だけだけど)がいて、彼は僕を引きずりおろした
くてたまらない雰囲気を醸し出していた。
僕の売上は目に見えて落ち、攻撃される様に
なった。大企業って、こういうものか…提案
以外でやらねばならない仕事があるのか…
初めて知った。
とても残念で、僕は薬を服用しないと寝れなく
なった。無理やり妻に病院に連れていかれ、
鬱の手前と診断も下っていた。

僕は一年間だけど、一生懸命仕事をした自信が
あった。その一年で一番売上はあり、おかげで
またスタートアップベンチャーからお呼びが
すぐにかかった。
救われた…そう思って、また転職をする事に
なった。
そのライバルとやらが一番嫌がる広告をわざと
最後の仕事としめ取って、辞めた。
ただ攻撃されてるだけなんて、悔しい。
僕はいつか必ず復讐する事を未だに諦めては
いない。

とにかく僕は今度は看護師マーケティングを
企画する会社にいった。
また知識を拡げるチャンスだし、これを最後
から一個前の転職にする事を誓って。

そしてまた激しき日々が始まった。